【WEB】セカンドライフはインパクの後継サービス
昨年マスコミにさんざん取り上げられたわりには、ネットユーザーには一発ネタ扱いされただけで、人気の出なかったセカンドライフ。そろそろ終焉でしょうか?
ユーザー減少が進む『セカンドライフ』――“過疎化”の先には何が見えるのか? – 日経トレンディネット
仮想空間で流通している通貨を現実の通貨に換金できるリアルマネートレーディングが脚光を浴び、昨年は毎日のようにメディアに露出していた、『セカンドライフ』。当時、お金もうけ目的のユーザーやアーリーアダプターが続々とメンバー登録し、一気にプレーヤー数を伸ばした。
しかし、その後は急速に勢いが衰えた。リンデンラボが発表した2007年12月時点での日本人アクティブユーザー数(1週間以内にログインした人数)は、約2万9千人。同年7月の数字は約4万5千人だったため、5カ月で1万6千人がやめたことになる。実際、日本人街を歩いてみても、他のプレイヤーと出会うことが少なくなった。ゴーストタウン化した街もある。
一時は、書店には、セカンドライフ コーナーまで設けられていたほどですが、今では、セカンドライフの本を一冊見つけることすら困難です。
ところで、ユーザー数の急激な減少もさることながら、最盛期の4万5千人というユーザー数も、人気のあるサイトやゲームに比べると少ないですね。
完全不発のセカンドライフ
上述の記事に出ているのは、アクティブユーザー数なので、他のサービスと直接比較するのは難しいですが、たとえば、本当に人気のあるmixi(登録者1200万人超)やニコニコ動画(600万人超)などと比べれば、仮にセカンドライフの登録ユーザー数が記事の10倍あったとしても、セカンドライフなど霞んでしまって見えないというくらいの差があります。
「ニコニコ動画(SP1)」のID登録者数600万人を突破:RBB NAVi (ブロードバンドコンテンツ 検索サービス) 2008/03/21
セカンドライフと趣向は違いますが、3D仮想空間という意味では同種のオンラインRPGラグナロクオンラインの登録ユーザー数250万人、ピーク時の同時接続ユーザー数70万人という数字と比べても差は圧倒的です。
いや、そもそも、比べる以前に、最初から桁が全然違うというか、セカンドライフには人気のある個人運営のブログにすら負けてしまうほどのユーザー数しかいません。
各種メディアによく取り上げられていましたが、あれだけ宣伝してこの程度かと誰もが思うことでしょう。
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インパク(インターネット博覧会)
これとそっくりな事例が日本においてあります。インターネット博覧会、略してインパクです。
インパクは、森内閣の頃、政府の事業として行われたのですが、1980年代風のノリの現実世界のイベントをそのまま仮想世界に持っていってみました的なコンセプトがセカンドライフに似通っています。
当然、セカンドライフと同じく、まったく人気が出ずに終わりました。企業だけが盛り上がり、ネットユーザーには見向きもされなかったところも両者は良く似ています。
セカンドライフにしてもインパクにしても、仮想のイベント会場を作るとかいう企画は、今で言えば、ニコニコ動画やTwitterなどの実際に人気のあるサービスを聞いたこともないというような古い人には理解しやすいのでしょう。
また、わかりやすさから提案するコンサル業者や広告代理店も企画を立てやすいのでしょう。
ただ、それでできあがるものは、感性が前時代的で何もおもしろくありませんが…。
セカンドライフは、2年後には死語でしょうけれど、何年か経つと似たようなものがまた生まれてすぐに消えるということを繰り返すのではないでしょうか。
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